← トピック一覧に戻る

リハーモナイゼーション基礎

メロディーを保ったままコード進行に違う色をつけるテクニックの入り口

リハーモナイゼーションとは

リハーモナイゼーションとは、元のメロディーを保ったまま、コード進行を別のコードに置き換えて、違う雰囲気を作るテクニックの総称です。「リハモ」と略して呼ばれることもあります。

そのための具体的な手法(セカンダリードミナント、裏コード、モーダルインターチェンジなど)は、これから順に詳しく説明していきます。このトピックでは、まず、リハーモナイゼーションの前と後の響きを聴き比べて、雰囲気がどう変わるかを体験してみましょう。

リハーモナイゼーションの前と後を聴き比べよう

同じ長さのコード進行を、元の形と、コードを置き換えた形で鳴らします。元の進行は、Cメジャーキーの「Cmaj7 → Am7 → Dm7 → G7 → Cmaj7」(Imaj7 → VIm7 → IIm7 → V7 → Imaj7)で、ジャズの曲でよく見かける形の一つです。

置き換えた形は2つ用意しました。置き換えたコードの理由は、これから出てくるので、今は響きの違いだけを聴いてみてください。元の進行より、ジャズらしい響きが増すと感じるかを、確かめてみましょう。

元の進行と、リハーモナイゼーションした進行(Cメジャーキー)

色のついたコードが、元の進行から置き換えたところです

1つ目2つ目3つ目4つ目5つ目
置き換えなし
Cmaj7
Imaj7
Am7
VIm7
Dm7
IIm7
G7
V7
Cmaj7
Imaj7
Am7をA7に(セカンダリードミナント)、G7をD♭7に(裏コード)
Cmaj7
Imaj7
A7
VI7
Dm7
IIm7
D♭7
♭II7
Cmaj7
Imaj7
Dm7をFm7に、G7をB♭7に(同主調から借りたコード。モーダルインターチェンジ)
Cmaj7
Imaj7
Am7
VIm7
Fm7
IVm7
B♭7
♭VII7
Cmaj7
Imaj7
鳴っているコードには、ピンクの枠がつきます

基本的な手法

リハーモナイゼーションの基本的な手法として、よく挙げられるのは次の4つです。

①セカンダリードミナントを追加する(前のトピックで学びました)

②裏コードを使う(次のトピックで詳しく説明します)

③ダイアトニックコードを、共通音が多く近い機能を持つとされる別のコードに置き換える(例: Imaj7の代わりにIIIm7やVIm7を使う。次の節で説明します)

④モーダルインターチェンジで借用和音を混ぜる(裏コードの次のトピックで詳しく説明します)

ダイアトニックコードの置き換え(共通音の多いコード)

Cメジャーキーで、Imaj7(Cmaj7)はC・E・G・Bの4音です。IIIm7(Em7)はE・G・B・D、VIm7(Am7)はA・C・E・Gで、どちらもCmaj7と3つの音が共通しています。

共通音が多いので、置き換えても響きが近く、Imaj7と同じ落ち着いた役割(トニックの仲間)を持つと、一般的に説明されます。

Cmaj7と、置き換え先の候補のコードの構成音(Cメジャーキー)

コード構成音Cmaj7との 共通音
Cmaj7 (Imaj7)
C・E・G・B(元のコード)
Em7 (IIIm7)
E・G・B・DE・G・B
Am7 (VIm7)
A・C・E・GC・E・G

注意点

リハーモナイゼーションに唯一の正解はなく、曲や演奏者の好みによって無数のやり方があります。まずは元のコード進行をしっかり理解した上で、少しずつ置き換えを試していくのが、一般的な学び方とされています。

ポイント

変えるのはコードだけで、メロディーは変えません。最初は、1か所だけ置き換えて元の進行との響きの違いを聞き比べるのがおすすめです。

このトピックのクイズに挑戦する